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伝統空手 組手(試合)

伝統空手の組手の技で前蹴り、足掛け、投げ技は使えるのか!?

2020/06/12

 

こんにちわ。元実戦空手(極真)の経験者のマルです!

 

伝統空手の組手で使える技についてです。「高速の突き」が代名詞になってる伝統空手の試合。「他に使える技はないのか?」と思う方もいるでしょう?前蹴りや足掛け、投げ技などのような渋い技は使えないの?

 

もちろんそんなことはありません。「ルールが変われば、いろんな技が研究され、使われる」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。今回は使える技と絡めながら渋い有効技(前蹴り、足掛け、投げ技)について書いて行きたいと思います!

基本技の重要性は世界共通!!

伝統空手において組手で使う技は少ないです。実は、打撃系のどの試合においても同じ事がいえます。奇をてらった技というのは「相手が強くなればなるほど、通用しなくなる」というのは伝統でも極真でも同じことです。

 

もちろん、例外もありますが、その方たちは「基本技が当たり前にできる」という土台があるから「変則技」「大技」が決まる訳です。

 

やはり、伝統空手でも極真空手でも「鉄板の技」を身に着けておくことが重要です。

 

基本技が決め技!?

伝統空手においては鉄板の技と言ったら「飛び込み上中段突き」。それ以外で試合で観る技は単なるコンビネーションの違いの突き。「捨て刻み→逆突き」や「捨て刻み・捨て逆突き→刻み」などなどの組み合わせで技は無限に有ります。

 

もちろん「溜め上中段蹴り」もあるし、大技としては「裏回し」などがあります。試合ではこの4種類で決まることがほとんどです。

 

こちらは上段溜め蹴りです。

 

「先に有効打が当たると審判に強制的に止められる」という現在のルールが変わらない限り、「突き」主体の攻撃が合理的であると言えます。

 

変則の蹴り技は?

サソリ蹴り、変則前蹴り、裏回し蹴り(掛け蹴り)これらは、突きが決められる身体の動かし方を会得して始めて、生きてくる上級者向けの技です。

 

初級者がカッコよさだけで、初めから狙ったり、使ったりすると、「体勢が崩れ、スキができ」そこに「高速の突き」が飛んできてポイントを取られてしまいます。この4種類以外に使える技は技はないのか?という方もいらっしゃると思います。

 

私的な考察で申し訳ないですが、ここからは「前蹴り、足掛け」の有効性について紹介していきますね。

 

「伝統空手特集(八記事)」のカテゴリーはこちら!

 

伝統空手の組手で前蹴りは使えるのか?

よく上段者の間で言われるのは、「前蹴りが当たれば5ポイントもらえるなら練習する」と。残念ながら、現ルールの段階では、それくらい前蹴りは、有段者になると非効率な技と認識されてるようです。

 

なので、「前蹴りで決めた」という上段者の方が探してもなかなか見つからないのはそのためです。膝を上げておいて、上中段と蹴りとみせかけておいて「前蹴り」で決めるといった上級者の技もあるにはありますが。よっぽど鍛錬が必要でしょうね。

 

初心者へのカウンターには使える!

初心者にありがちな「突進型」。これに「前蹴り」でけん制する時に使う。これは特に習い始めの小学生とかに多い傾向があります。足で吹き飛ばすように蹴る牽制用の前蹴り。或いは、突きを不用意に出してきたら、カウンターで合わせる反撃の前蹴りなどです。

 

しかし、相手が上級者になればなるほど、突進してこなくなります。必然的に、攻撃時にスキができやすい前蹴りを自分から使用するということはなくなってきます。無理してわざわざ効率の悪い「前蹴り」を出すより、理にかなった「刻み突き」「追い突き」の方がよっぽどポイントが取れるからです。

 

「突き」をきちん決められるレベルに達していれば意外な「前蹴り」「変則蹴り」「裏回し蹴り」なら組手によりバリエーションが加わり、深みを与えてくれるでしょう。

 

伝統空手の足掛け(足払い)は意外と使える!?(上級者ルール限定)

「足掛け(崩す)」「足払い(倒す)」自体は直接的にポイントは取れません。しかし、この技を上手く使えれば、「相手を倒してからの、突き(3ポイント)」「相手を崩してから、有効打」という良い流れを作ることができます。

 

足払いで倒してからの突き。或いは、たとえ不完全に決まっても、相手のバランスが崩れれば(足掛け)勝機はやってきます。「足払い」前提の技といってもいいでしょう。倒れないけど、体勢が崩れるのが「足掛け」といった表現になります。

 

足払いで倒される。ポイントをとられる。ショックな上に、その後の組手で「足払い」を警戒した動きをしなくては行けないためやられた方の動きは一気に悪くなります。(試合の流れを変えることができる)

 

 

足払いを「突き・蹴りのフェイントにアレンジ」することによって、相手に取ってはとても嫌らしく、やりたくない相手になることは間違いないでしょう。この足掛けや足払いはある意味、突き・蹴りに次ぐ第三のフェイントと言っても過言はないでしょう。

 

※ただし、小学生は危険回避の観点から禁止されています。

 

フェイントについてはこちらの記事

伝統空手の組手のフェイントのコツ3つ!実戦でも使える!?

 

次に伝統空手ベースの格闘家・リョート・マチダ選手の動画です。この戦い方は非常に興味深いです。6.05~の内容は足払いにフォーカスしています。

 

少し、脱線して格闘技の話しになってしまいます。ローキックは確かに痛いです。しかし、その強力な一発耐えて「強力なパンチ(カウンター)」を入れられて負ける選手はけっこういます。

 

しかし、足払い、足掛けはダメージこそは与えられないですが、相手は体勢を崩しているのでカウンターでパンチをあわせられません。攻撃される可能性を回避できるということになります。

 

むしろ、相手が崩れれば、こちらに追撃のチャンスが訪れるという1つの技で2つの良い要素が盛り込まれている訳です。

 

立ち技系の試合においては、倒してしまうとレフリーに止められるので、「上手く崩す足掛け」のほうが有効な技になるでしょうし、総合でも倒したらラッキーですし、倒さないまもでも崩れれば追撃ができます。足払いの有効性は十分にあるのです。

 

もちろん、伝統空手にも言えることです。小学生は禁止されていますが、使える年齢になればコンビネーションにアレンジするのは非常に戦略的で相手にとって嫌な技として重要になってきます。

 

「伝統空手特集(八記事)」のカテゴリーはこちら!

 

「足掛け」か「投げ技」かどっちが良いのか?

遠い間合いから飛び込んで突きを打ったのはいいが、ポイントをもらえずに近距離戦になってしまう。けっこうあるパターンですよね。その後、いろんな戦い方はありますが、倒してポイントを取るのは2択ですよね。

 

「足掛けで倒し → 突き」

「投げて → 突き」

 

どちらも決まれば3ポイントですので。

 

「足掛け」というのは、重心が乗っている足をタイミングよく払って倒す。逆に言うと、まだこちらの胴衣を掴んでない近中距離で繰り出さないと決まりません。なので、日頃から何度も練習していないと少し難しいかもしれません。

 

足払い貰った方側の選手はその後、動きが悪くなっているのがわかる動画です。

 

一方、「投げ技」は相手の身体を掴むことができる近距離ので、身体の構造、身体の物理的なコツさえ感覚的にわかっていれば習ってなくとも、できる方はいます。結局はセンスになってきますが。

 

自分がどちらが得意なのかはあると思いますので、やりやすい技を選択しましょう。ちなみに、両方できれば完璧ですが、柔道も空手も習っている方でないと難しいかもしれません。

 

しかし、離れ際に突きを喰らったり、サソリ蹴りを喰らう心配があるくらいなら、投げてしまうのも有りといえば有りでしょう。しかし、「攻め」の印象ととられるか、あるいはクリンチ的な「逃げ」の印象と取られるかは審判次第になります。

 

香川選手。空手で投げ技がこんなにもでるのか!?と思うある意味、衝撃の試合です。

 

香川選手、倒した後の突きがなかなか決まりませんが、試合の流れ的には「攻めている」と取られたのでしょうか。勝っています。観ていて面白いのは足掛けですが。どちらが良いというのはありません。実際に審判にポイントをもらえやすい技を取り入れていきましょう。

 

伝統空手の組手の鉄板技と変則技のまとめ☆

それではこの記事をまとめていきましょう。

 

・まずは鉄板技をある一定のレベルまで上げておこう

変則の大技は鉄板の上になりたっていると認識しよう!

足払い・投げ技は組手に広がりや深みを与えてくれる有効技!

 

いかがでしたか?もちろん、全て覚えておけば、いろんな状況に対応できます。がしかし、基本技だけで優勝してしまう方もいるくらい「突き」にこだわった戦い方も有りだと思います。是非、ほかの伝統空手の特集記事も覗いてみてくださいね^^

 

「伝統空手特集(八記事)」のカテゴリーはこちら!

 

「初撃を制する者は試合を制する」伝統空手。1人で「突き」の練習するにはまずはパンチグボール。

 

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