こんにちわ。元実戦空手(極真)の経験者のマルです!
伝統空手の組手(試合)のルールについての記事です。2020年のオリンピックの新種目に「空手」が競技に加わりましたね^^私は極真空手ベースです。が、子供が伝統空手をやっていて試合の「スピード感」に魅了されてしまいました。
「早すぎて、どっちが決まったの?」って思う時があります。「何で?」という疑問がありましたので、今回はこの記事で「伝統空手のルール」を、極真空手との違いなどを交えて専門用語は余り使わずに、イメージしやすいように解説していきたいと思いますね^^
■目次■好きなところからどうぞ!!
そもそも伝統空手と極真空手の違いは?
伝統空手のルールの前に・・・。まずは、両者がイメージしやすいように簡単に解説しますね。ここではオリンピックルールに採用された全日本空手道連盟の「伝統空手のルール」を紹介していきます。団体によって多少違うのでご了承ください。
【伝統空手】=顔面パンチ有り(上段突き)。ポイントを加算して勝敗を決める(8ポイント先行勝利)又は、時間切れ判定。いわゆる「寸止め空手」。審判にもよるが、軽いタッチくらいならOK。相手にダメージを与えると「反則(5段階)」を取られる。
【極真空手】=顔面パンチ無し。直接当てて(フルコンタクト)どれだけ有効打撃(ダメージ)を与えたかの判定で勝敗を決める。あるいは、相手を倒した方(KO)の勝ちとなる。イメージ的にはキックボクシング・K-1といったルールとほぼ同じ。
極真空手の大会では強いが・・・
極真空手は「見た目の派手さ」や、漫画「空手バカ一代」の影響で話題になりました。その裏で「寸止め」空手は軽んじられていた部分がありました。「極真空手」は「興行」「エンターティーメント」的にメディアに取り上げられたのも有名になった要因ではないでしょうか。
この顔面パンチが無いところが、他の空手、格闘技と「間合いなどに差」がでてきて「本当に強いのか?」という疑問もささやかれてることも否めません。実際、顔面パンチに慣れていないので、なかなかK-1では台頭しませんでしたが。フランシスコ・フィリオくらいでしょうか。
K-1のような派手さはないが、こういうルールの格闘技として観れば興味深いのは確かです。ベタですが、蹴り技が巧みな塚本徳臣選手とははやっぱり観ていて面白いです^^
伝統空手ベースの格闘家が凄い!?
伝統空手は空手という名前はついていますが「競技」「スポーツ」として観ていると非常に興味深いことがわかります。冷静にスポーツとして伝統空手を見るとその「スピード感」「身体の動き」は実に面白い。
顔面パンチ有りで「少しでもキレイに決まればポイントが取られる」という緊迫感で戦うと「独特の遠い間合い」が生まれます。この「距離感」で戦う格闘家・堀口恭二選手の試合も今までのK-1では見れないような戦い方でこちらも興味深いです^^
ということで、前置きは長くなりましたが、これを踏まえた上で「伝統空手のルール」を早速紹介します!
「伝統空手特集(八記事)」のカテゴリーはこちら!
伝統空手の組手(試合)のルール
まずはわかりやすく表にしてみました。子供の試合は危険回避の観点から「投げ、足払い」はありません。
得点の呼称(審判の呼び方) |
適応される範囲 |
1本:3ポイント | 上段蹴り、マットへの投げ又は足払いで倒した後の有効技 |
技有り:2ポイント | 中段蹴り 、背部への突き |
有効:1ポイント | 中段突き 、上段突き、打ち |
*投げ技は腰(帯)より、高い点で投げるのは反則。最初から投げを狙ったものも反則。柔道で言う「小内刈り」「小外刈り」「大外刈り」=足払いとして有効。
攻撃した後、「引き手」「残心」「声」「タイミング」「フォーム」などが綺麗にキマっていないと、ポイントが貰えない。審判・団体の裁量にもよります。
有効となる攻撃部位とは?
中段:腹部、胸部、背部、脇腹
背面:背部、後頭部、頚部
ポイントは「下段への攻撃が禁止」ということと、もう1つはK-1などで相手の蹴り技を「ワザと背中で受けるテクニック(パリー)」などが使えない。ポイントを取られてしまいますね^^;とにかく、徹底して「先に綺麗にキメる」ことを重視したルールだとも言えます。
禁止事項とは?
反則は5段階?
どれくらいの広さで試合(組手)するのか?
「時間切れ」で「ポイントが同じ場合」は?
例えば、赤、青ともポイントが「0:0」の場合の勝敗の決め方です。2つの要素で判断します。
1.「先取」=先にポイントを取った方が勝ちとなります。
2.「反則」の有無。
「ころばぬ先の杖」ではないですが、日頃から早く先に当てる練習と準備をコツコツしておくことが重要ですね。とはいえ人によって、後からエンジンがかかる人もいるので無理をしない自分のペースも重要になってきますが。
「伝統空手特集(八記事)」のカテゴリーはこちら!
それでもイメージが湧かない方へおすすめの動画
とはいえ「百聞は一見に如かず」ではないですけれど、実際に見る方がイメージ湧きます。伝統空手にはいろんな流派があり、戦い方の違いがあることがわかる動画です。
伝統空手の醍醐味のスピード重視 VS 珍しい投げ技重視の伝統空手 の試合です。なかなか賛否両論。若干、コメント欄が荒れている!?
もう1つ。伝統空手らしい「スピード感」あふれる試合。「サソリ蹴り」で有名な松久功選手。
その他、さらに若手の注目選手を紹介したいところなのですが、長くなってしまうので、それは他の記事にしておきますね☆
まとめ☆
いかがでしたか?なんとなく伝統空手の組手のルールをイメージできたでしょうか?
「ルールを勘違いしていた!」「意外と面白そうだ!」という方も多いのではないでしょうか。ルールを知った上で「伝統空手」の試合を見ると、より面白いと思いますよ^^K-1のようなKO連発の試合も確かに面白いです。そちらはテレビで楽しみましょう。
伝統空手は「競技」の1つとして観ることによって、その選手の「鍛錬、技術、人柄」を含めて非常に興味が湧いてきます。当サイトは特集として「伝統空手 組手」を執筆していく予定ですので、伝統空手・極真空手・格闘技を知っている方も知らない方の参考になれば幸いです^^
それでは最後まで有難うございました。
世界の偉大な武道家ブルース・リーの言葉「考えるな!感じろ!」
言葉で説明するより、動画で見た方がイメージが湧く。監修は伝統空手の日本空手松涛連盟九段・首席師範。帝京大学空手道部師範。
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